新刊『ライク・ア・デイドリーム』リリースのお知らせ

こんばんは。「晴れ雨」から立て続けになりますが、新刊のご紹介です!

ライク・ア・デイドリーム

ライク・ア・デイドリーム

 

今回の一冊は『タイニー・リトル・ミラクルズ』をリリースした直後に書いた短編を集めたもので、「タイニ〜」同様、『晴れでも雨でも』の息抜きとしてお遊びで作った習作の詰め合わせという感じになります。

「タイニー〜」は昨年の12月〜今年の1月頭に書いたものが中心でしたが、今回のは2月の1週でダダッと書いたものが中心で、ノリ的にはかなり「タイニー〜」に近いというか、完全にその延長線上にあります。

というのも、「タイニー〜」の4本を書くのがなかなか楽しく、また反応も悪くない感じだったため、「こういうのなら幾らでも書けるなあ」と、そのときの勢いで立て続けにポンポン進めてしまったというか。故に「タイニー〜」を先にお読みいただいた方が、より一層お楽しみいただけるのではないかなーと思っております。

今回も、4本収録です。以下、簡単にですが、興味のある方に向けて自己解説を。

①フェリスホイール・ライフ

「観覧車に乗っている話を書きたい」「文化系男子を主役に据えてみたい」というかねてよりの思いをひとつにしたド短編です。ゴンドラの中というささやかな密室での会話劇。本当に短いので1日で書いちゃった感じになります。

 「アフター・ナイン〜」を書いているときに、琢磨を観覧車に乗せる話を妄想してたんですけど、その妄想が別のかたちで結実したような一本。あるいは「晴れ雨」の某コンビで書くことも考えたんですが、ちょっとキャラが違ってくるかなーと。

 

②ランダム・シューター

①から間をあけず立て続けに書いた、大学1年生コンビの青春の1コマ。これも使ってみたいキーワードがひとつありまして、それだけでガッ!と考えました。……というよりは単なる思いつきですし、タイトルもただの連想ゲームというか。

極端なキャラづけをしていないハイティーン男子は何も考えずに書けます。でも、パーソナリティの引き出しが少ないので、僕の書く十代はだいたい同じような空気を持っちゃうのが難点です。

 

③アクシデンタル・アフェア

これまた②から間髪容れずでダダッと。②同様、使ってみたいキーワードが1つあり、ジャストアイデアでダダッとでした。僕のおはなしでは珍しい社会人モノかつ、同じ職場の先輩後輩モノです。『デザイン・ユア・ディナー』的な路線をまた読みたい、という声があったので。

これまた珍しくクール眼鏡な先輩を主役に据え、習作でちょっとずつ幅を広げたいなーと思いつつ書きました。まだまだ、ある程度類型的になっちゃうところはあるんですけど、どうぞご容赦ください。これは前作『タイニー・リトル・ミラクルズ』の表題作と対になる要素もちょろっとあります。

 

④ライク・ア・デイドリーム

これだけは4月に書きました。①〜③はどれも短編集の表題作にはしにくいなーというところで、表題作にできそうな1本が思いついたら書いて、ひとつにまとめよう!と思ってたんですけど、桜の季節を経て「あ、こういうのはどうかな……?」と。もともとの僕っぽい路線のお話だと思います。ある意味では①と対になるというか、近いテーマのお話です。

もともとは同性婚(とそれに準ずるもの)をキーワードにした短編集が作ってみたいなーとぼんやり考えて思いついたんですけど、ここでネタを一個使っちゃいましたねー。いっそ、【同性婚したヘテロ男子同士】を描く連作短編集でも良いかも?

と、いう感じです!

やー、こういう言い方をするとまた怒られそうですけど、頑張って頑張って書いたものをリリースするときは吐きそうなぐらい心配なのに、お遊び本だと1ミリも緊張しません。強いこだわりもなくサラッと書いてる分、何をどう言われても平気平気!という気分でいられるというか。晴れ雨とかだともう、物凄い些細なひとことに一喜一憂……。

ともあれ、作者自身がそんな感じなので、肩の力を抜いて暇つぶし感覚で読んでいただけたら嬉しいです。どうぞよろしくお願いいたします!

やー、今朝リリースされたばかりなのに、既に結構ご感想をいただいていて、そのうえ素敵なイラストまで!いやー、やばいっす……。ありがとうございます!

なお表題作のタイトルはこの曲から拝借しましたが、本編の内容とはまったく関係ございません。でも大好きな曲です。それでは!