読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

新刊『さよなら、スピードスター』のお知らせ

著作紹介

f:id:shintarawl:20130927120927j:plain

久々(でもないでしょうか?)の新刊紹介です。

ニッ!と笑うこの球児が主人公の短編(と言っても中編に近いボリュームですが)を書きました。野球部OBどもの『天使たちのシーン』、引退球児たちの『ナイン・ストーリーズ』、中学野球部員が主人公の『エンドロール』と個人的な嗜好により野球部ラッシュが続きましたが、ようやく現役高校球児のおはなしです。もう、野球部の話は当分書きません!や、ナイン〜の続編もリリース予定ではあるんですけども、さすがにそこで打ち止め予定でございます。

なお、前回のエントリと表紙がまるっきり違っちゃってますが、この主人公はもっと球児感が強くないとダメだよな、可愛い感じじゃねーよな、と描き直しました。ほっとくとついついショタショタしてしまうのは僕のカルマっすねー。デザインは、ポップな方向でまとめてみました。

えー、例によって、iPhoneiPadAndroid等の端末にKindleアプリを入れることで、読むことが可能です。

さよなら、スピードスター

さよなら、スピードスター

 

それでは以下、内容紹介です!

高校硬式野球部リードオフマン、脚が自慢の俊足選手・フウタ。
試合中にその脚を痛めてしまったフウタは、大したケガではなかったと仲間に嘘をついてしまう。
部活から離れ焦りが募る日々の中、偶然再会した中学の同級生・トシアツはあれだけ好きだったサッカーを辞めていて、何故かロードバイクに情熱を傾けるようになっていた──。

強がってばかりのフウタに、その虚勢をあっさり見抜いてくるトシアツ。
ふたりの過去、現在、──そして未来は?
青春・友情・ちょっぴりボーイズラブな一夏のジュブナイル・ドラマ!

今回の主人公は怪我で故障をした高校球児です。僕自身、高校時代に靭帯を痛めてしんどい思いをしたことがありまして、そのときの経験がベースになっています。

ナイン・ストーリーズ』とほぼ同時期に書いていたはなしで、ナイン〜の「都立日昭高校」の名前も登場します。ナイン〜は三人称、こちらは一人称小説なのでノリは違いますが、世界観は通じるものがあるのかなあ。違うのは、ナイン〜にゲイ小説としての側面があるとしたら、この『さよなら、スピードスター』にはBL小説の匂いがある、という感じでしょうか。王道の青春小説のつもりですが、BL小説でもある、ぐらいの。サマキャン用に書いたものなので、サマキャンがお好きな方には「いつも通りに甘酸っぱい感じで、かつ今までにはなかったパターンです!」とお伝えさせてくださいー。

ということで、高校野球をメインの軸に据えてはいるものの、自転車──ロードバイクもひとつの大きなギミックとなっています。僕は自転車乗りのメンタリティが好きで、また僕自身も多少チャリに乗るということもあり、いつか自転車の話が書けたら!と思っていました。自転車乗りの人たちのことが魅力的に感じられるような、そんな書き方ができていたらいいなあと願っています。

なお、ナイン〜では部員のひとりひとりに応援曲を設定していましたが、今回の主人公、フウタくんにも応援曲があります。


千葉ロッテの西岡剛の応援歌(スピードスター) - YouTube

有名な曲なので、聴いたことのある方も多いのではないでしょうか。スカパンクバンド・Oi-SKALL MATESのノリノリな曲で、かつて日本のスカバンドが好きだった僕はめっちゃ血が騒ぎます(ちなみにツートーン周りも好きで、僕がいちばん好きなのはマッドネスです。どうでもいい情報)。

高校野球でも比較的よく使われる曲で、スピードスター(=スポーツにおいては、快足選手に用いられるニックネーム・称号)のかけ声が挟まれたりします。昨年の春季関東、健大高崎の応援で、まさにスピードスターな竹内くんの応援曲として使っているのを生で見て、あー、いいねー!と思ったのが、このおはなしを書くきっかけになりました。機動力野球が好きな僕としては、去年の健大はホントに痛快だったなあ…。

ところで、今年の花巻東の千葉くん(156cmの小柄な体で、カットを武器にした粘り強いバッティングをもって大活躍しましたが、高野連によってカット打法を大会のさなかに封じられました)のように、自分の持ち味を精一杯活かして渡り合うタイプの選手が僕は好きです。そういう選手の活躍が見られるのが高校野球の良さなんですが、甲子園という大舞台で、努力の賜物であるカット打法を禁じられた千葉くんはどういう思いだったでしょう。想像するだけでシンドイです。かたちは違えど、それと同じように、ある日突然に自分の武器が失われてしまったら──、それが今作のテーマです。

長々と自作自注を連ねてしまいましたが、そんな新刊です。楽しんでいただけたら嬉しいです。どうぞよろしくお願いいたします!