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新刊『タイトロープ・ダンシング』リリースのお知らせ

こんばんは!今夜は新作中編『タイトロープ・ダンシング』のご紹介エントリです。いやー、かなーり久々の中編っす。

タイトロープ・ダンシング

タイトロープ・ダンシング

 

 一時はそれなりの人気を博したインディーズ・バンド、《ファールグラウンド》。
そのバンドが遂に解散し、行き場と目標を失ってしまった三十男・榎城寛次。
曲作りの習慣は消えず、音楽への未練を残したまま書店でのバイトを続ける逼塞した日々の中、無口で無骨な大学生、藤重士朗との奇妙な交流が生まれる。
未来しかない十九歳と、「かつては未来と呼べたもの」の残骸を抱えた三十歳。
“Don’t trust over thirty”の衝動をギターで搔き鳴らしてきた、榎城のその行方は──?

過去と未来、失望と希望。そして、音楽とことば。
ちょっぴりビターでちょっぴり甘い、約88000字の書き下ろし中編。

 ……という感じのストーリーです。

晴れ雨のあとがきで「次作は原点に立ち戻って背伸びをしない話を!」的なことを書きましたが、まさにそういう気持ちで書いた中編です。気負わず自然体でやりましたので、派手さはないですが、じんわり入ってくるような、僕らしいタッチのお話になったかなーと思っています。毎度のことながら、出来映えがどうなのかは自分ではよくわからんのですけど、少なくとも、個人的にはお気に入りの一本になりました。『立ち止まる猫』はBLのつもりで書いたのですが、あれをBLとして良いのであれば、今回のもBLになるかと思います。猫、スピードスター、天使、あの辺がお好きな方には届くんじゃないかなあ。たぶんですが……!

さて、タイトルの『タイトロープ・ダンシング(tight-rope dancing)』は「綱渡り」という意味で、七尾旅人の"サーカスナイト"に登場するフレーズです。めちゃめちゃいい曲なんですけど、それを聴いているときにフッと浮かんできたような、これはそんな感じのお話です。後から知ったんですが、吉本ばなながズバリ「サーカスナイト」っていう作品を出してるんですねー。しまったー。

僕の作品のほとんどはハイティーンが主人公ですけども、今回は三十男です。「アラサー×ハイティーン」は短編で何本か書いてますが、その路線をガッツリとやってみた初の作品ということになるのかなーと。先日twitterでアンケートをとったところ、三十代ももっと書いて欲しい!という声が大きかったので、これを皮切りにそういうのも増やしていきたい所存です。とりあえず今作は珍しく、男臭い男、デカい男同士のお話になってますよー!

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今回は、いつにも増して皆さんのイラスト、Amazonレビュー、ご感想ツイートなどなどを切望しております。というのも、ナインや晴れ雨と違ってパッと見で惹きつける要素がまったくないため、皆さんの反応が表に出ることが何よりのバックアップになるといいますか。とにかく作者がどれだけ言葉を尽くそうが、読み手の声に勝るものなしですので、(もしお気に召しましたら)ぜひぜひよろしくお願いします!

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最後に、本編にはあとがきがないためこちらに書いておきたいのですが、今回は『ナイン・ストーリーズ』でお世話になった編集さん(ナモケンくん)に、再び校正でお世話になっております。実質1ヶ月半で書き上げることができたのは、彼の細やかな校正のお陰です。一人でやっていると中々大変でして、そこのスピードがもう全然違うんですよー。自分の目だけだと不安も残りますし、そういう意味でも違いますよね。ナモケンくん、本当にありがとうございました!

今回の作品はバンドマンものということで音楽が大量に登場するため、次はその楽曲をちょろちょろご紹介するエントリでも立てようかなーと思っております。それではー!