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藤丸心太『サニー/レイニー/レインボー』のご紹介

雑記

こんばんは。やー、夏もそろそろ終わりっすねー。
そんな固有の季節感を生きる僕は、SUMMER CAMPというサークルで夏×少年をテーマにしたアンソロジーを作っております(強引な導入)。そしてそのSUMMER CAMPの発足人でもある藤丸心太くんがKindleで初の電子書籍をリリースしましたー!

サニー/レイニー/レインボー

サニー/レイニー/レインボー

このおはなしはアンソロジーのvol.5、僕の『エンドロール』と同じ巻に収録されていたもの(のガッツリなフルリメイク!)なんですが、満を持して心太くんがゲイモノに真正面から取り組んだ意欲作です。
拙作でいいますと、ゲイ高校生の葛藤や孤独を描いた『セカンドサーブ』なんかを気に入って下さった方にはぜひぜひおすすめしたいラインで、とあるゲイ高校生のカミングアウトが巻き起こすさまざまなかたちの波紋を描いた青春群像劇になっております。キラキラした面もあり、ほの暗い面もあり、一筋縄にはいかないドラマを複数走らせた、多面的な作品です!

以下、僕の作品は読んだことがあるものの、心太くんのものは未読、な方に向けた文章のつもりで書きますが、僕の作風との大きな違いは、家族との関係性や、性的な欲望をしっかりと描いていることかなあ、と思います。

僕の両親は、一人息子がゲイであることをあっさりと肯定的に受け入れてしまったので(無論、思うところは多々あったはずですが)、そこでの理解が得られないジレンマやもどかしさはなかったんですよね。
しかし心太くんは長い時間をかけ、今もなお現在進行形で少しずつ家族との関係性を変えているところだそうです。そういった実体験が活きた描写には、ぐっと引きつけられるものがありますねー。これは一般的に、ゲイであることとなかなか切り離せないリアルなエピソードのひとつだったりします。

また、僕はゲイティーンを描いていても、彼等の精神的な部分にフォーカスを合せることが多く、性的に生々しい描写というのはきわめて少ないんですが、この作品のキャラクターたちは身体感覚が強く、性的な欲望の在り方もしっかりと描かれているので、その点に関してもかなりリアル。臆さず、オブラートに包まずでやっているだけの熱量を感じられることかと思います!
剥き出しなのは、キャラクターの感情に関してもそうかもしれません。
僕のキャラクターも大概エモい(エモーショナルな、の意)ですが、どこか抑圧的な感じが強いんですよね。でも、心太くんの作品には、抑圧されながらもはっきりと激情を表出するキャラクターが多く、気持ちをストレートにぶつけたり、ぶつけあったり、という場面がかなり含まれています。
そこから生まれる熱はまたやっぱり凄いです!ひとつひとつのモノローグも切実だったりしますが、キャラクターたちが実際に口にすることばの熱量たるや…。僕はところどころ「うあー!」と圧倒されながら読みました。強く胸を打つフレーズが随所にちりばめられてるんですが、それはやはり、剥き出しであることからくるものなんじゃないかなーと思っております。

……とまあ、つらつらと書いたものの、作品の良さを伝えるのはやっぱり難しいですね!
ということで、気になった方は、上記商品ページから無料サンプルをDLすることができますので、まずはサンプルに目を通してください。それが一番早いです!

心太くん本人による作品紹介のエントリはこちら
ちなみに、表紙イラストはヘタクソですが僕が描いたものだったりします。やー、絵はなかなか難しいっすわー。
ぜひぜひ、よろしくお願いします!