晋太郎作品に寄せられたイラストたち その29+α

こんばんは!

久々の新作リリースをしてから3週間ほどが過ぎました。皆さんから反応をいただく感覚もまた当然のこと久し振りで、「待ってました!」と言ってくださる方がこんなにいるのか……と胸がいっぱいです。
今回頂戴したリアクションをエネルギーに変えて、また地道に、そして楽しく頑張ってゆけたらなあと切に思います。メールやDM・ツイートなどでご感想をくださった方、Amazonレビューを書いてくださった方、読書メーターにコメントを上げてくださった方、とにかく皆さんに感謝しています。貴重なお時間を僕の本に割いてくださって本当にありがとうございました!

ということで、久々にイラストのご紹介をさせてくださいませ。
それでは、まずは『Dear, Summer Friend』の方から!

Dear, Summer Friend

Dear, Summer Friend

 

僕としてはもう、ただただ念願だったとしか言えないポロさんのイラストです!
このイラストを目にしたとき、すべてが報われた気持ちになったというか、「俺はこのために書いたんだろうな……」と泣きそうになりました。『サマーフレンド』に関しては、僕の活動を長く応援して下さっていた方や、昔から作品を好きでいて下さった方に、「俺はまだまだ頑張りたいです!」とお伝えしたい一心で書いていたので、作品に粗はあれども《届けたい人たちに届けられたこと》が嬉しいですし、今の僕にとってはそれが何より重要なことだなーと感じています。

と、そういう意味でもとにかく嬉しいイラストでした!
三人のまなざしの在り方にグッときて、空気感にグッときて、ポロさんらしい色遣いにもグッときて。僕はまず憲伸の横顔に「わあああ……」とすっかりやられてしまったのですが、柚月のソロイラストを見て「うわー、ポロさんや!」と込み上げるものがありました。
Twitterの方にちょろっと書きましたが、僕の作品に登場する女性キャラの多くはストーリーの都合に翻弄されるさだめにあるため、書き手としては後ろめたさがあります。「魅力的に書こう」という気持ちはありますし、そういう意味ではもちろん愛情を込めてはいるものの、男性キャラと比較すると露骨にフォローが少ない。それはもう、僕という人間が書いている以上はやむないことだとも思うのですが、やっぱり気にはなるんですよね。
で、そういう立ち位置のキャラを、こうやって魅力的なイラストで見せられると、大きな感激もありますし「やっぱりキャラクターをただの駒にしてはイカン……!」という気持ちにもなるというか。この柚月の表情を見た瞬間、僕は「あー、彼女にも(俺の中で)その後をちゃんと用意してあげないと!」と思いました。作品としてはああいうかたちで終わる、そこは変えられないけど、作者の中では先のことを考えてあげないとダメだ!というか。気持ちの有りようの問題、みたいなことになってしまいますが、でもそこは絶対に大事だよなーと。

脱線しまくりで、しかも長くなってしまいましたが、ともあれ、女性キャラを描いていただけるのはものすごく嬉しいです!柚月がかわいい!もちろん永吉もかわいい!嬉しい!ポロさんのイラストは僕にとって本当に特別なものです!

今回、真っ先にイラストを寄せてくださったのは英さんでした。ヒャアアアア!とおかしな声が出てしまったぐらいに嬉しかったです。憲伸も「いかにも憲伸!」という感じでたまりませんが、何と言ってもこの永吉!「わー、こういう感じだったんだな永吉ィ!」とテンションがMAXになりました。
僕はいつもイメージイラストを描くのですが、今回はそれをしなかったので、いつもより自分の中でのイメージがおぼろだったんです。そういう事情もあって「初めて目にする永吉!」感がすごくて「うわあああ!」と発狂。しかもマック・デマルコの『SALAD DAYS』(名盤です)のティーシャツも着てる!細かい部分を拾っていただけてる!で、最高でした……。
(下世話な話をすると、活き活きとした永吉がちょっと性的でコーフンもしました。そして「クォーターの割に微妙なサイズ」という設定でしたが、「非常時にはデカイ」という設定が俺の脳内で加わりました。酷い!)

その後がどうなるのかはご想像にお任せ、といういつものスタンスで書いた一本ですが、英さんのイラストになるともう《相思相愛な未来》しか浮かばない感じで、それもまた嬉しかったです。英さんの漫画ではちょいちょいバカップル級の相思相愛図が見られますが、実のところ俺はそれがかなーーーり好きなので……。(ゴリくん大好き!)

そしてこちらは黒森さんです。『サマーフレンド』は黒森さんにも絶対に届けたい、特に永吉というキャラクターをお届けしたい!と強く願っていたので、やはりひとつの念願!という感じでたまらず嬉しかったです。予想通りのかわいさ!
かなりの短髪ですが癖を表現していただいていて、クォーター感を出してくださっているあたりも「ワー!」となりました。目に愛嬌と力があってかわいい……。この、黒森さんのイラストにある固有の不思議な魅力は、たぶん黒森さんのパーソナリティと関係があるんじゃないかと勝手に踏んでいるんですが、どうなんだろう?

黒森さんには深い感謝がありまして、昨年の今頃、僕が何の活動もできていない時期に『ナイン・ストーリーズ』のキャラクターを9人分描いてくださったことが、僕的には大きな励みになっていました。それ以外にも黒森さんは定期的にイラストを描いてくださっていて、「ああ、応援してくださってるんだなあ」「いつかまた黒森さんに楽しんでいただける話を書くんだ……!」と、燻る火種をどうにか絶やさずに保てたというところが多分にあります。本当にありがとうございました!これからも頑張ります。

フィッシュ・イン・ザ・シー

フィッシュ・イン・ザ・シー

 

『フィッシュ〜』の方はイラストにするのはかなり難しいだろうな、と思っていたのですが、ばんじゃくさんが描いてくださいました……!すぐさま「ばんじゃく先輩からヘタレな俺へのエールだああ!」という気持ちにもなって、二重、三重の意味で嬉しかったです。ご感想のツイートもありがとうございました……!

ばんじゃくさんに対しては、『うなばらバタフライ』という機微に富んだ作品をコンスタントに発表し続けていて、同時に他の作品もリリースしている在り方への絶対的なリスペクトがまずあります。そして「悲劇には必ず喜劇的な側面もある」「美しいものを描くと同時に醜い部分も描く」……といった描写のバランス感覚・その公正さが好きなのですが、何と言っても「ユーモアを忘れない」というところが一番の魅力だなと感じています。その感性があるからこそ、切ない話を描いたときにその切なさが際立つというか、奥行きが生まれるんだよなーと。それで、できれば僕もそういう作品を作りたいと思っているので、遥か後方を歩いてはいますし、てんで安定できない男なのですが、ついつい「ばんじゃく先輩!!」という感じになっちゃうところがあります。自分にとってのそういう存在である方に自作を読んでいただけるのは本当に嬉しいですし、「あー、頑張んねーと!」と背筋が伸びます!
(ちょっと脱線しますが、『うなばらバタフライ』のR-18話も日常パートがあるからこそエロスが際立つ、みたいな構造だったりしますよね。僕はバックグラウンドがないとエロスを感じにくいクチなので、あれは効果的だよなーとしみじみ思います)

しかし「兆さんワイルド!」「史丸くんかわいい!」と盛り上がりましたが、やっぱり史丸くんのかわいさに「わーーー!」となってしまいましたよね。この素朴なルックスでああいう乱れ方をするのかよ……と体の一部が盛り上がったところで、そのギャップを狙ったデザインと教えていただいて。
ああ、にしても俺の好みはばんじゃくさんの漫画によってちょっとずつ変化をもたらされている気が……。

こちらはイラストではありませんが、とても熱量の高いエッセイを蜜丸さんが書いて下さったので。この内容について何かを言おうとすると明瞭な自己言及になってしまうので具体的には触れませんが、ハッとさせられるところが多くありました。
今回、リリースした二作が相似構造である、鏡映的である……とそういったご指摘を多くいただいたのですが、僕としてはまったく自覚がなくて。ああ、言われてみればそうだなあ……ぐらいの薄ぼんやりした感じで書いていたりするので余計にお恥ずかしい!無自覚ってやばいけど面白いですねえ……。

ともあれ、「おかえりなさい」のひとことが最高に嬉しかったです!
お互い、無理のない範囲で頑張りましょうー!

こちらのツイートもイラストではないのですが、わざわざ手作りでの文庫化をしてくださっていて「うわあ、何コレ!!」と泣きそうになってしまったのでご紹介を。僕は電子書籍でのリリースをしてますし、購入する際にも9割方は電子書籍を選びますが、「これは紙で欲しい」という本はどうしてもあって、やっぱり紙の本への愛着は絶対に拭えないんですよね。これは音楽に関しても似たところがあって……とついつい脱線しそうになりますが、「一手間かけて紙化していただけるなんて幸せ過ぎる……!」という気持ちでした。しかも両A面仕様なんて凝っていて……。

僕はいつもhawkさんのツイートを楽しませていただいていて、(多方面の)作品を個人の嗜好のもとに楽しみつつ、独自の批評眼から語るそのスタンスが好きなのですが(ものの見方・着眼点が面白いし、そこから想像を広げてゆく様子も楽しいのです)、「信頼に値する目を持った人」という認識でいるが故に、いざ自作を読んでいただく立場に回るとかなーり緊張します(本当に緊張します!)。はー、twitterって不思議。でも楽しい……。


----------

ということで、以上、久々のイラストご紹介エントリでした。久々だったし嬉しかったしちょっとテンションがおかしい気もしますがご容赦ください!
繰り返しになりますが、本当にありがとうございました!
今後もマイペースにガンバルトー!