今回使用した実験用のePub3ファイルの個人的な作成手順をメモしておきます。
情報が少なくて困る場面があったので、後々制作される方のためにも。
■ePub3制作手順
★AozoraEpub3を使い、原稿を青空文庫の書式にしたものをePub3に書き出し
★ePubの拡張子をzipに変更→解凍
内部のhtmlやcssなどのファイルを直接編集(文字コードはUTF-8)
・目次には論理目次のtoc.ncxと通常のhtml目次があるものの
端末の差異を考えると結局はともに必要そうだったので、両方とも修正
・.opfは構成ファイルというか、ePubの中身を定義する感じのものなので
新たにファイルを追加したり、ファイル名を変更する際には必ず修正
★再度、圧縮してePubに戻す
・圧縮の際にはmimetypeファイルのみ選択的に無圧縮で格納する必要がある
(僕はOSXなのでターミナルから圧縮しました。ココを見ると手順が簡単に載ってます)
★Kindlegen(ないしKindle Previewerで直接)にてePub3をmobiに変換
■mobiファイルの検証・確認
①Kindle PW
・Kindle Previewerでの確認が可能。
KDPに問い合わせたところ、プレビューワーに関しては日本語ドキュメントの場合、
現状ではPWモード以外サポートしていないとのこと。
僕は実機で見ました。
②Kindle Fire
・プレビューワーでの確認は不可。
opfの"dc:language"を"ja"から"en"に変更すると使用することはできるものの
言語設定を英語にしてしまっているため、表示に不具合が出る。
実際にアップする際には言語設定をjaにしていなければならないので
画像の表示のされ方を確認する程度のことしかできないかも。
当たり前ですが、実機が確実です。
・ePubをKDPにアップする際にブラウザ上での確認が可能な
シンプルビューワーを使うことができる。そちらはFireでの表示も確かめられる。
③iOS
・プレビューワーの確認は不可。
・iOSアプリに生のファイルをそのまま送っても
望むかたちでは表示してくれない模様。
KDPに問い合わせたところ
「iOS系端末での表示につきましては、実際のファイルを送っていただき
実機表示に問題がある箇所を教えていただければ技術者が出来る限り対応いたします」
とのことで、どうも何かしらの処理が必要なようです。
アップの際にiOS版のみ公開が遅れるのも、先方で手を加えているからっぽいですね。
ガタガタだった表示も、アップされたものに関しては意図どおりのかたちになっていました。
■KDPにアップロード
・24~48時間以内に公開されますとのことですが、割とサクッと公開されました。
・表紙はePubに含めないで良いみたいですが、僕は含めておきました。
・ミスをすると、どんな修正でも再公開までにまた時間を食うので、慎重にやりましょう。
あくまでも個人的な手順ですが、何かの参考になれば!