新刊『ナイン・ストーリーズ -球児九人夏物語-』のお知らせ

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ナイン・ストーリース? ー球児九人夏物語ー side A

ナイン・ストーリース? ー球児九人夏物語ー side A

ナイン・ストーリース? ー球児九人夏物語ー side B

ナイン・ストーリース? ー球児九人夏物語ー side B

都立日昭高校、通称ニッショー。その硬式野球部ナインの終わってしまった最後の夏──。
進路への期待と不安、まだ燻りを残す後悔、女子マネージャーへの恋、はたまた道ならぬ同性への恋、
放逸な夜遊び、放心の中に過ぎ行く夏、固い絆で結ばれた友情……
高校三年生の等身大のキーワードで彩られた「最後の夏のその続き」を描く、
個性豊かなニッショーナイン、それぞれを主人公にした九つの小さな青春物語。

iPhoneiPadAndroid等の端末にKindleアプリを入れることで、読むことが可能です。

<構成>
★Side A / Side B の全2巻
それぞれおよそ11万字、計22万字ほどの長編ボリューム(400字詰めの原稿用紙にして、およそ630枚)

★Side Aー背番号1番~5番
Side Bー背番号6番~9番+延長戦(エピローグ)
の計9+1エピソード。ナインストーリーズ~オマケもあるよ~、な構成です。

side Aには選手名簿や引退試合のWebニュース記事などがグラフィックつきで掲載

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★side Bには都立日昭高校の校歌が譜面つきで掲載

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最後キーが上がって苦しい感じになるとこは、球児たちががなりながら不揃いに歌うイメージで作りました。
本当に無駄ですねー。でもこういう遊びゴコロを大事にしようかな、という作品になっております。

<購入特典>
★村田ポコさんによる表紙イラストをフルで使用したPC壁紙
 縦横比 4:3 / 5:4 / 16:10 の3サイズをご用意しました。カラーは2種類です。

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こんな感じの壁紙になってます。
やー、ぶっちゃけ僕が欲しかっただけですけどね!
表紙もですが、あれこれデザインしてみたものの、結局は絵を殺さないシンプルで爽やかなものがいいな、となりました。

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今回の試みは色々あるんですが、何と言っても一番はキャラクターのイラストをお願いしたことです。
以前、アンソロジー『IT'S OK!!』に寄稿した作品に挿絵をつけてくださった村田ポコさんが、再び僕のキャラクターに命を吹き込んでくれました。
9人の主人公それぞれに個性を持たせたつもりですが、その個性をしっかりと絵にしていただいて、こんな贅沢があるでしょうか!感無量です。身長設定の数値まで忠実に再現して下さってるんですよ、コレ……。
イラストを(扉絵イラストまで!)描いていただいたので、せっかくならオマケページ的なものを充実させよう、とあれこれやってみました。やー、ポコさん、本当にありがとうございます!しあわせです。書いて良かったー。

なお、引退後の日々を描いているため、純粋なスポーツモノというよりは、野球部員たちの平和な日常モノです。個々の部員のパーソナリティに焦点を合わせた作品なので、野球のルール等を知らなくてもまったく問題のないストーリーになっています。
描きたかったのは高校野球ではなく高校球児というか、平たく言ってしまえばキャラ萌え小説な面もありまして、ひとりでも好きなキャラクターを見つけて貰えたら嬉しいなあ、という思いで書きました。
こぢんまりとした小さな世界を描いてますが、その分、等身大の高校生として愛らしいやつらになったんじゃないかなと思います。
前半は淡々としているものの、徐々にドラマが生まれてゆく感じですので、最後まで読んでいただけたら幸いです。
ゲイの作者が書いていますので、若干の同性愛要素は含まれていますが、あくまでも全体からするとエッセンス程度です。ストレートの方(女性はもちろん、男性でも)が読んでも問題のない作りを心掛けております。
何卒よろしくお願いいたします!

続いてのエントリでは、各キャラクターのエピソードについて、イラストつきでちょろちょろとどうでもいい補足情報を書こうと思いますので、気になる方はそちらもご覧くださいー。

『ナイン・ストーリーズ』のキャラクター等

以下、キャラクターのイラストと、かなりどうでも良い僕のコメントです。
絵の表情を見ていただきたいなーという気持ちが故のソレなので、コメントはすっとばしていただいても。
本編には選手名簿がついていますが、そちらのイラストは別のものになっています。

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①『夏雲ヒーロー』高城孝介

181cm - 78kg - ピッチャー
おっとりとした天然の特大エース。

全員が主人公の話ではありますが、それでもやっぱり主人公っぽい絵面にしてくださいました。めっちゃ可愛い。
のっけからすっとぼけた天然キャラで、最も起伏の少ないストーリーになってます(冒頭なのに…)。
なので、こいつは世界観の導入としてさらっと読んでいただいて、2話以降のドラマを楽しんでいただけたらなーと。
登場人物が多いため、1話目は「色んな名前が出てきて誰が誰だか!」という感じかと思いますが、特に覚えず気にせずで読み進めていただいて問題のないつくりになっております。

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②『空色パステル』鈴木涼平

165cm - 68kg - キャッチャー
気の優しい小さな副キャプテン。

全体的に緩急を繰り返す感じになってるんですが、彼のパートは「急」で、①の孝介くんと違い、アタマからストーリーが転がります。①のまま淡々と進むわけではないので、ご安心くださいー。
side Aの中で、僕がいちばん好きなキャラクターがこの涼平くんです。愛しい系です。
そして、ガッチビ(ゲイ用語で「ガッチリしたチビ」という意味)です。僕の書くハナシは個人的な嗜好のせいでチビ率が高いですが、今回のはストーリー的にさすがにデカイ奴が多めになりました。それでも、チビはちゃんと(?)数名入れてます。

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③『涼風フォトグラフ』本郷裕也

178cm - 68kg - ファースト
クールな男前のサウスポー。

見ての通りのイケメン要員です。
下読みをして貰った結果、ゲイ人気がいちばん低かったのがこの裕也くんです。イケメンなのに…。やはりこういうキレイなイケメンはゲイに人気がないんですかねー。女子人気が高いことを祈っております。僕は気に入ってるんですけど!
今回、サマキャン(文学フリマにて発売している、少年×夏をテーマにしたアンソロジーです)過去作のキャラクターたちがちょろちょろとカメオ的に登場するんですが、このエピソードだけはストーリーに絡むかたちで出演してもらってます。

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④『月灯ラブレター』吉田宗匡

168cm - 67kg - セカンド
機動力を誇る巧打者。寺の息子。

彼もside Aの「急」パート担当です。
僕がよくやる音楽ネタも盛り込んでいたりと、僕らしいカラーがよく出たつくりになりました。高校野球といえばブラバンのショボい(ときに無駄にレベルの高い)応援曲!ということで、応援曲をネタにしてたりもします。音楽ネタもそうですが、この『ナイン・ストーリーズ』は過去に僕がやってきたことの総集編的なトコロもありますし、過去の作品群へのアンサー的なエピソードもあったりします。
宗匡くんはお寺の息子という設定なんですが、そういう球児が実際にいましたよねー。確か彼は宗法くんという名前でしたが、そんな感じでキャラクターの姓名はちょろちょろとそういうとこから引っ張っております。

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⑤『微熱サンセット』逢坂保

173cm - 64kg - サード
きらりとメガネが光る日昭イチの秀才。

メガネッコ担当です。
というわけじゃないんすが、僕的にどうしても必要だった文化系のキャラクターで、彼が入ってくれて色々とバランスがとれたなーと思います。リアリティを追求すると九人の個性が大きくバラける筈もないんですが、その辺はファンタジー的な作り話なのでバランスに腐心しました。個人的にside Aの中で僕がいちばん気に入ってるエピソードは彼の「微熱サンセット」だったりします。
ちなみに彼の応援曲は「ルパン三世のテーマ」ですが、サードだからルパン・ザ・サードでいいや、的な適当さです。全体的に「あ、そういうことね」という小ネタが多いかもしれません。

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⑥『純情フルスイング』小宮山源太

167cm - 68kg - ショート
単純な野球バカ。マスコット的存在。

ここからがside Bですが、side Bにおいて、僕の好みが無駄に反映されたパーソナリティの持主が、この源太くんと⑨の勝利くんです。絵的にも可愛くてしあわせっす…。
この時点ではもうほとんどのキャラが登場しているので、この辺からはお気に入りのキャラクターに肩入れしつつ読んでいただけたらシアワセだなあ(加山雄三っぽく)と思っております。
で、こいつに関してはバカだなー、可愛いなー、と思って貰えたらそれでOKな気分です。その気持ちだけで最後まで書き通しました。Bの冒頭なのに、これまたのんびりとしたおはなしです。
「純情フルスイング」というタイトルは、妙にゲイ受けが良かったです。「純情」も「フルスイング」もゲイ好みのフレーズなんですかね。

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⑦『群青ナイトライダー』矢作琢磨

177cm - 70kg - レフト
口の悪い眉剃りのアウトサイダー。

僕の好みではないんですが、キャラクターとして溺愛しているのが彼です。僕がひいきしちゃってるせいもあってか、今のところ割と人気のあるキャラです。
口調だけで彼とわかるので、大人数の場面においても主語の省略がしやすかったです。金髪坊主なんで、絵的にもキャラ立ってますよねえ。友達としては、かなりいい感じの奴なんじゃないかと思います。エピソード的にもお気に入りのひとつです。
ナイトライダー」はドラマの『KNIGHT RIDER』とは関係なく「NIGHT RIDER」です。でも『ナイン・ストーリーズ』はサリンジャーネタです(本当にすいません)。

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⑧『夕凪リグレット』室井壱成

183cm - 85kg - センター
実直なキャプテン。巨躯の強打者。

設定の時点でゲイの一番人気だったのがこいつです。まあ、太眉の巨漢ガッチリですもんねえ。過去作を含めても、僕が書いたキャラクターの中で一番デカイです。
他キャラのエピソードに登場するときと、彼が主人公のときでは見え方がちょっと違うかもしれません。知れば知るほどに味の出るキャラだと思うので、やはり最後まで読んでいただけると嬉しいですねー。しかし眉毛が僕にそっくりです(どうでもいい情報)。

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⑨『星屑ロンリネス』三島勝利

174cm - 69kg - ライト
ヘタレな小心者。ムードメーカー。

彼もまた僕の好みをモロ出しにしたパーソナリティです。ヘタレです。
本編としては彼で終わるので、やはりside Bの中ではいちばん気に入っているエピソードになりました。
僕が「勝利」という名前を使うと、僕を知っている人は「Sexy Zone佐藤勝利くんが元ネタのキャラね」となりそうですが、名前を拝借しただけで、キャラクターとしては全然違う感じです。これぞ、本当にどうでもいい情報ですね。カツトシではなくショウリです。
漢字+カタカナの各話タイトルは後からつけたんですが、彼の「星屑ロンリネス」は無論『タッチ』の歌詞フレーズからきてます。応援曲も『タッチ』という設定だったし、内容的にもハマるからコレだ!と、冗談みたいなタイトルになりました。

…と、ダラダラとどうでもいいことをすいません。むしろ本編の読後にご覧下さい(と最後に書く)。
追って、試し読みエントリも作るかもしれません!