新刊『門前三兄弟』リリースのお知らせ

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門前三兄弟 -ゆく河の流れは絶えずして-

門前三兄弟 -ゆく河の流れは絶えずして-

 

昆虫好きの暢気な野生児、長男・甲太郎(19)。
生真面目な赤髪の捻くれヤンキー、次男・清次(17)。
思春期真っ盛りの悩める中坊、三男・陽之助(14)。

作家の母と文化人類学者の父のもとで育った、門前(かどまえ)家の三兄弟はまさに三者三様。のどかな毎日を送っている三人なのだが、実はそれぞれ等身大の悩みや事情、ある種の秘密を抱えていて──?
緩やかに流れ続ける多摩川、その畔で紡がれる家族と記憶の物語。

(400字詰め原稿用紙換算で約640枚/およそ22万字)

<収録エピソード>
★01.ウィー・アー・ファミリー / WE ARE FAMILY(I got all my brothers with me)

 新生活の始まる四月。突如、学校一の美少女である辻村真帆に呼び出された清次。クールな彼女はどういうわけか「門前家」に関心を抱いているようなのだが、話は清次の予期せぬ方向に転がり始め……?(*1話まるまるがプロローグとなる位置づけのエピソードです)

★02.ヨウノスケ・オン・ザ・フェンス /YONOSUKE ON THE FENCE

 十四歳にして不眠傾向のある、悩める三男・陽之助。そんな弟の話を、野球部の特大エースこと坂田啓史に聞かせる羽目になった清次だが、奔放な悪友はそこで奇妙な提案を持ちかけてきて……?

★03.キヨツグ・アンド・バッド・ブラッド / KIYOTSUGU AND BAD BLOOD

 憂鬱な梅雨どき、平坦な生活が続いていたある日──門前家に飛び込んできたひとつの小さなニュース。明らかに様子のおかしい清次を心配し、ガールフレンドの更紗は探りを入れようとするのだが……?

★04.コータロー・ダズント・クライ / KOTARO DOESN’T CRY

 母はラ・コルーニャ、父はボルネオ。両親ともに不在となった門前家の夏。退屈で平和な三人暮らしになると予想していた清次と陽之助だったが、元より頓狂&短兵急であった甲太郎の行動はどんどんエスカレートしてゆき……?

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☆村田ポコさんによるイラストを使用したキャラクター紹介ページを収録。
購入特典として、表紙で用いたイラストをスマートフォン用の壁紙として配布いたします
発売より2〜3ヶ月後に販売価格を値上げする予定ですので、お早めのご購入がお得です!

*PC、もしくはタブレットスマートフォン等の端末にKindleアプリ(無料)を入れることで、どなたでも読むことが可能です。

久々の長編リリースのお知らせです!
……といっても、本作のアイデアを考えたのは2015年の暮れ、初稿を書き上げたのは2016年の春夏なので、実に2年以上も前の作品だったりします。長過ぎるぐらいの期間、眠らせた状態のままとなっていましたが、今春、思い切って2本の短編・中編を発表したこと(そして皆さんにたくさんの反応をいただいたこと)で、ようやく気持ち的な踏ん切りがつきまして、ふたたび原稿に手を入れることができました。内容自体は初稿と何ら変わっていないものの、どうにか納得のできる水準まで引き上げられたのではないかなと感じています。かなり青息吐息になりながらではありましたが……!

過去の長編ふたつと同様、今作もいわゆるキャラクター文芸にあたるラインの作品となっており、友情・恋愛・青春の要素もそれなりに残しつつ、しかし《家族》に焦点を合わせたことだけが "初めて" の一本です。BL的・ゲイ小説的な彩りももちろんありつつ、切実な内容も多々織り込んではいるものの、キャラクターたちは一様に明るく、コミカルな要素も少なからずあるかと思います。三兄弟はもちろん、その家族や友人たちにも個性的なキャラクターがたくさんおりますし、いつも通り僕は彼らに愛を注ぎましたので、皆さんがお好きなキャラクターと出会えることを心から願っております。

22万字と、人によっては数時間で読めてしまうほどのボリュームですので、ぜひぜひお気軽にどうぞ!(*ただしライトな作りではないため、「晋太郎作品は初めて」という方はまず他の作品を入り口としていただくのが安心かなあ、とは感じております)

思いは既に次の作品たちへと向かっていますが、当時の自分に報いたいという一心で懸命に仕上げた、個人的に特別な一作です。どうか今後の作者の活動ともども応援してくださると嬉しいです。どうぞよろしくお願いいたします!!

晋太郎作品に寄せられたイラストたち その31+α

こんばんは、晋太郎です!
寒すギルティ!冬ぶっころす!!

近ごろは、体力・視力の低下やら忙しない日常やらでまとまった作業のできない日々が続いておりますが、隙を見て、気の向くままに、短編を書き散らかしたろうかなーと思っております。しかし「時間が欲しい!」という願いは以前からありましたが、「体力が欲しい!」がそこに加わってくるとは……まじかよ、人生。

ということで(?)本日は頂戴したイラストをご紹介をさせてください!

ひまさんの絵柄で孝介&涼平を目にしたとき、何かの間違いかと思ってアワアワしてしまいました。何せ俺はひまさんの線や絵柄が本当に好きで……。漫画の構図の見せ方も非常に達者で、ただただ「すげえー!」なのですが、個人的にはその台詞回しもかなり好きで、言語感覚にもセンスのある方だよなーと感じていたりします。

しかしもー、安定の源太のかわいさ!孝介の愛らしさ!表情のみならず全身から漂う琢磨っぽさ!ひまさんの絵柄で描かれる保を目にした俺の喜び……!キャラクターの関係性や距離感が1枚にギュッと詰まっているところも嬉しいです。本当にありがとうございます!

英さんによる『晴れ雨』の色紙!!しかも作中のシーン!!何コレ!!!
やー、かつての俺なら当然モモタに目が行った思うんですが、今やもうモンくんにしか目が行かないという。英さんのゴリ系キャラにはだいぶ開眼させられたと感じているので、言ってみれば本懐ですねコレは!

実のところモンくんは「ゲイの読者にウケよう!たぶんこういうのが好きなんだべ!」と意識して拵えた初めてのキャラクターだったんですが、今や僕自身がフツーにそういうのを好んでいるので、何というか隔世の感がありますね。って、たかだか数年だし、変わったのは僕なんですが。

こちらは黒森さんのイラストです!執筆当時、実は篤史への思い入れはそこまでなく、皆さんが可愛らしく描いて下さったことで愛着が湧いてきたようなところもあるんですよね。黒森さんの篤史もやっぱりかわいい……。
そして誕生日一覧、やばいですね!「架空のキャラの誕生日一覧を作って頂けることが人生には起こるんや……」という感慨もありますが、まっさきに思ったのは「このデフォルメキャラが使えるパワプロがあったらめっちゃやりたい!」でした。壱成、琢磨、孝介が特にかわいい!

しかし『ナイン・ストーリーズ』が発売されてから5年が過ぎたんですけど、それでも今なお新たなご感想をいただいたり、こうしてイラストをいただけたりしていることが信じられません。気負わずに狙わずにサーッと書いた初の長編ですけど、二度と書けないものを書いたんだなーという気がします。小説には技術が必要なんだなと痛感していますが、やっぱりそれだけじゃないんだよなーと。

いずれにせよ、読んでいただけて本当に嬉しいです。願わくば、今後も読み継がれる一本であって欲しいなあ。

黒森さん、いつもいつも本当にありがとうございます!

こちらは『フィッシュ・イン・ザ・シー』。ポロさんによる鯨井さん!
ポロさんの史丸くんを見たとき、「あーもう俺はただただ彼が好きだわ……」となってしまったんですけど、こうして鯨井さんを見ると、どこか爛れた色香があるというか、このまなざしで見つめられたら落ちる人はそらー落ちるよなと納得。というか清潔感もあるし眉毛もチャーミングだし、普通に俺好みでもあります……。

ポロさんのマサゲンを見るとやっぱちょっと、というか結構、泣けてしまいますね。あー!

まさか蕎麦数彦さんにイラストをいただけるなんて思いもよらず、本当にびっくりしました!蕎麦さんは小説を書かれていて、俺は密かに作品を読ませていただいていた身なので、「えーーー!?」と「めっちゃ嬉しいーーー!!」が同時にやって来たというか。

シロくんは割と美形で描いて頂くことが多かったように思いますが、このシロくんは質実剛健、素朴な男らしさの中に愛嬌もあるというデザインで、近年の俺はこういう感じのニーチャンがど真ん中で好きなもんですから、「やべええええ!」と。いい面構えで嬉しいです。ありがとうございます!

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うーん、イラストレーションってやっぱり偉大ですよね。俺も絵が描けたらなあ……と憧れつつ、しかし俺は文章を選んだわけなので、細々とでも文章を書き続けるようにしたいです!

ところで、次回作(ゆーて2016年の作品ですが!)『門前三兄弟』は最高に最高な表紙イラストをポコさんにいただきました。過去の二作とはまた違うタッチで表現してくださったので、皆さんにお見せできるのが楽しみです!

それでは、また!!

晋太郎作品に寄せられたイラストたち その30+α

こんにちは、晋太郎です。ファッキン梅雨!
ですが、小説の作業をするには丁度良い季節なのかもなーとも感じますね。次は放置状態だった『門前三兄弟』をリリースすべく、目下チマチマと推敲をしております。2年前に書き上がった作品ですし、その間あまりにも色んなことがありましたし、まあ、何というか弱気になったりもするのですが、皆さんのエール(マシュマロもありがとうございます!)に励まされております。次に進むために必要なステップのひとつだと思っているので、ガンバルトー!

ということで、本日も頂戴したイラストをご紹介させてください!

まずはポロさんによる『フィッシュ・イン・ザ・シー』のイラストから。
ポロさんから頂いたイラストは僕にとって特別なものが多いのですが、これは特別中の特別という感じになってしまいました。それが何故なのかというと、上手く言語化ができず……。『ライク・ア・デイドリーム』のイラストを頂いたときにも「うわあ、この1枚に全てが詰まってるなあ」と感じたりしたのですが、今回の1枚は作品のイメージを丸ごと汲んでいただけているうえに、僕のイメージを超えるものすらあるというか。
『フィッシュ〜』は自分が何を書いているのか、誰に向けて書いているのかもわからんというところがあって、「醜いものを書いている」という感覚がとにかく強かったのです。それをこういった、ストーリーを喚起する構図の、極めて心象的な、そして何より "美しい" 1枚で見せられた衝撃というか、静かな感動というか……。適切に言語化できないって小説書きとしてどうなのよと思いますが、そういう感じです。あの作品にこんな綺麗なイラストが頂けるなんて想像もしなかったんですよー。このイラストを受け取ったことで、作品に対する気持ちに変化が生まれたような気すらしています。ずーっと眺めていたい……。

こうして並べるとどちらも1枚に詰め込まれたものが多いというか、包括的であることに「うわあ」となったのかな、とも感じます。そしてどちらもまなざし・視線がものすごく雄弁ですよね。はー、絵ってすごいなあ……。
しかし、ポロさんのイラストはやっぱり色味と配色が好みです!

これはナインや晴れ雨のときに頂いてた感じの、シンプルにウヘヘーとできる1枚ですね!ふたりの表情が必死で楽しいです。一方がゲイなんですけど、どっちがそう見えますか?そして "Friend" って何なんででしょう……?

こちらは英さんの永吉です!!見た瞬間「何もかもが永吉じゃねえかあああ!!」と胸中で絶叫してしまった感じの最高な1枚ですね。iPhoneのサイズに合わせて作ってくださったので、今年の夏は永吉と過ごすことになりました。活き活きした永吉と毎日目が合うのでニヤニヤしています。以前モンくんのイラストを頂戴した際にもホーム画面に住んで貰ったので、英さんのイラストには本当にお世話になっております(?)

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そして、ブログを更新しない期間が長かったのでうっかりご紹介洩れしてしまった(他にもあるかもしれない……)『ナイン・ストーリーズ』の9人イラストをようやくご紹介!!4&6番が隣り合って枠を越えちゃってるのも嬉しいですし、9人みんなかわいい!個人的には9番勝利くんのニッという感じ、2番涼平くんの良妻感にニヤニヤしますが、圧倒的に8番壱成くんが好みだなーと感じる今の自分に色々と思うところがあります。でもどう見てもかわいいですよねこの壱成……。

しかし、前にも書いたかもわかりませんが、僕が生まれて初めて見たゲイイラストって英さんのものだったんですよ(元彼が中学生の頃から大ファン!とかそういう感じで)。その英さんが俺の作品のイラストを描いてくださってるの、物凄い不思議な感じというか、フツーに考えてちょっとした夢じゃないですかコレは……。

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イズイズ!も描いてくださりました。そりゃー女子もクスクスしますわ!腋!

黒森さんの永吉&憲伸!確かにこんなシーンはないのですが、あってもおかしくないのでは?という感じの1枚です。憲伸がこういう夢を見てしまう、wet dream...とか大いにありそうな。にしても黒森さんの永吉は少年っぽさが色濃く残っていてかわいいですねえ……。「黒森さんのイラストの魅力は描き手のパーソナリティにあり」説とも絡むのですが、黒森さんのツイートを拝見していると、うちの三兄弟の長男(野生児)とめっちゃ仲良くなってくれそう!とよく感じるので、はよリリースしてお届けしたいです。次男(ヤンキー)も好きになって貰えるかも、と期待しつつ……。

こちらはうっちいさんによる二人です。サマフレのイラストはキャラクター造形が割と近い感じになっているなあと興味深かったのですが、うっちいさんのは明らかに毛色が異なっていて、ちょっと少女漫画の趣もあるというか、独自のラインでこちらも嬉しいです!個人的に、クリッとした目の永吉に感じる悪戯っぽさとひたむきさがお気に入りです。うっちいさんはイラストだけでなく、色んなやり方で応援してくださっていて、かなりのエネルギーを頂戴しております!ありがとうございます!

イモガシさんも描いてくださいました!
僕が初めて見たゲイイラストは英さんのものでしたが、同人界隈で初めて知り合った方はイモガシさんでした(pixivに登録してすぐにメッセージのやり取りをしたのを覚えています)。なので、そのイモガシさんに小説のイラストをいただくというのもこれまた不思議で、ある種の感慨があるんですよ。イラストの基本的なテイストは変わっていないんですが、明らかに達者になっていることがわかるので、俺も頑張らなきゃなー(小説を!)と思います。やー、文章の成長ってよくわからんのですけども!
イモガシさんの永吉は男らしい感じが強く、男前っぽさも滲んでるのでこれは相当モテてますね。【モテるのに憲伸に操を立てて(?)童貞】という設定が際立つ、そんな1枚です。

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ということで、素敵なイラストたちを本当にありがとうございましたー!!エネルギーに変えて頑張りマッスル!!うおおおおー!!!それでは!

Dear, Summer Friend

Dear, Summer Friend

 
フィッシュ・イン・ザ・シー

フィッシュ・イン・ザ・シー

 
ナイン・ストーリース? -球児九人夏物語- side A ナイン・ストーリーズ

ナイン・ストーリース? -球児九人夏物語- side A ナイン・ストーリーズ

 
ナイン・ストーリース? -球児九人夏物語- side B ナイン・ストーリーズ

ナイン・ストーリース? -球児九人夏物語- side B ナイン・ストーリーズ

 
アフター・ナイン・ストーリーズ

アフター・ナイン・ストーリーズ

 

晋太郎作品に寄せられたイラストたち その29+α

こんばんは!

久々の新作リリースをしてから3週間ほどが過ぎました。皆さんから反応をいただく感覚もまた当然のこと久し振りで、「待ってました!」と言ってくださる方がこんなにいるのか……と胸がいっぱいです。
今回頂戴したリアクションをエネルギーに変えて、また地道に、そして楽しく頑張ってゆけたらなあと切に思います。メールやDM・ツイートなどでご感想をくださった方、Amazonレビューを書いてくださった方、読書メーターにコメントを上げてくださった方、とにかく皆さんに感謝しています。貴重なお時間を僕の本に割いてくださって本当にありがとうございました!

ということで、久々にイラストのご紹介をさせてくださいませ。
それでは、まずは『Dear, Summer Friend』の方から!

Dear, Summer Friend

Dear, Summer Friend

 

僕としてはもう、ただただ念願だったとしか言えないポロさんのイラストです!
このイラストを目にしたとき、すべてが報われた気持ちになったというか、「俺はこのために書いたんだろうな……」と泣きそうになりました。『サマーフレンド』に関しては、僕の活動を長く応援して下さっていた方や、昔から作品を好きでいて下さった方に、「俺はまだまだ頑張りたいです!」とお伝えしたい一心で書いていたので、作品に粗はあれども《届けたい人たちに届けられたこと》が嬉しいですし、今の僕にとってはそれが何より重要なことだなーと感じています。

と、そういう意味でもとにかく嬉しいイラストでした!
三人のまなざしの在り方にグッときて、空気感にグッときて、ポロさんらしい色遣いにもグッときて。僕はまず憲伸の横顔に「わあああ……」とすっかりやられてしまったのですが、柚月のソロイラストを見て「うわー、ポロさんや!」と込み上げるものがありました。
Twitterの方にちょろっと書きましたが、僕の作品に登場する女性キャラの多くはストーリーの都合に翻弄されるさだめにあるため、書き手としては後ろめたさがあります。「魅力的に書こう」という気持ちはありますし、そういう意味ではもちろん愛情を込めてはいるものの、男性キャラと比較すると露骨にフォローが少ない。それはもう、僕という人間が書いている以上はやむないことだとも思うのですが、やっぱり気にはなるんですよね。
で、そういう立ち位置のキャラを、こうやって魅力的なイラストで見せられると、大きな感激もありますし「やっぱりキャラクターをただの駒にしてはイカン……!」という気持ちにもなるというか。この柚月の表情を見た瞬間、僕は「あー、彼女にも(俺の中で)その後をちゃんと用意してあげないと!」と思いました。作品としてはああいうかたちで終わる、そこは変えられないけど、作者の中では先のことを考えてあげないとダメだ!というか。気持ちの有りようの問題、みたいなことになってしまいますが、でもそこは絶対に大事だよなーと。

脱線しまくりで、しかも長くなってしまいましたが、ともあれ、女性キャラを描いていただけるのはものすごく嬉しいです!柚月がかわいい!もちろん永吉もかわいい!嬉しい!ポロさんのイラストは僕にとって本当に特別なものです!

今回、真っ先にイラストを寄せてくださったのは英さんでした。ヒャアアアア!とおかしな声が出てしまったぐらいに嬉しかったです。憲伸も「いかにも憲伸!」という感じでたまりませんが、何と言ってもこの永吉!「わー、こういう感じだったんだな永吉ィ!」とテンションがMAXになりました。
僕はいつもイメージイラストを描くのですが、今回はそれをしなかったので、いつもより自分の中でのイメージがおぼろだったんです。そういう事情もあって「初めて目にする永吉!」感がすごくて「うわあああ!」と発狂。しかもマック・デマルコの『SALAD DAYS』(名盤です)のティーシャツも着てる!細かい部分を拾っていただけてる!で、最高でした……。
(下世話な話をすると、活き活きとした永吉がちょっと性的でコーフンもしました。そして「クォーターの割に微妙なサイズ」という設定でしたが、「非常時にはデカイ」という設定が俺の脳内で加わりました。酷い!)

その後がどうなるのかはご想像にお任せ、といういつものスタンスで書いた一本ですが、英さんのイラストになるともう《相思相愛な未来》しか浮かばない感じで、それもまた嬉しかったです。英さんの漫画ではちょいちょいバカップル級の相思相愛図が見られますが、実のところ俺はそれがかなーーーり好きなので……。(ゴリくん大好き!)

そしてこちらは黒森さんです。『サマーフレンド』は黒森さんにも絶対に届けたい、特に永吉というキャラクターをお届けしたい!と強く願っていたので、やはりひとつの念願!という感じでたまらず嬉しかったです。予想通りのかわいさ!
かなりの短髪ですが癖を表現していただいていて、クォーター感を出してくださっているあたりも「ワー!」となりました。目に愛嬌と力があってかわいい……。この、黒森さんのイラストにある固有の不思議な魅力は、たぶん黒森さんのパーソナリティと関係があるんじゃないかと勝手に踏んでいるんですが、どうなんだろう?

黒森さんには深い感謝がありまして、昨年の今頃、僕が何の活動もできていない時期に『ナイン・ストーリーズ』のキャラクターを9人分描いてくださったことが、僕的には大きな励みになっていました。それ以外にも黒森さんは定期的にイラストを描いてくださっていて、「ああ、応援してくださってるんだなあ」「いつかまた黒森さんに楽しんでいただける話を書くんだ……!」と、燻る火種をどうにか絶やさずに保てたというところが多分にあります。本当にありがとうございました!これからも頑張ります。

フィッシュ・イン・ザ・シー

フィッシュ・イン・ザ・シー

 

『フィッシュ〜』の方はイラストにするのはかなり難しいだろうな、と思っていたのですが、ばんじゃくさんが描いてくださいました……!すぐさま「ばんじゃく先輩からヘタレな俺へのエールだああ!」という気持ちにもなって、二重、三重の意味で嬉しかったです。ご感想のツイートもありがとうございました……!

ばんじゃくさんに対しては、『うなばらバタフライ』という機微に富んだ作品をコンスタントに発表し続けていて、同時に他の作品もリリースしている在り方への絶対的なリスペクトがまずあります。そして「悲劇には必ず喜劇的な側面もある」「美しいものを描くと同時に醜い部分も描く」……といった描写のバランス感覚・その公正さが好きなのですが、何と言っても「ユーモアを忘れない」というところが一番の魅力だなと感じています。その感性があるからこそ、切ない話を描いたときにその切なさが際立つというか、奥行きが生まれるんだよなーと。それで、できれば僕もそういう作品を作りたいと思っているので、遥か後方を歩いてはいますし、てんで安定できない男なのですが、ついつい「ばんじゃく先輩!!」という感じになっちゃうところがあります。自分にとってのそういう存在である方に自作を読んでいただけるのは本当に嬉しいですし、「あー、頑張んねーと!」と背筋が伸びます!
(ちょっと脱線しますが、『うなばらバタフライ』のR-18話も日常パートがあるからこそエロスが際立つ、みたいな構造だったりしますよね。僕はバックグラウンドがないとエロスを感じにくいクチなので、あれは効果的だよなーとしみじみ思います)

しかし「兆さんワイルド!」「史丸くんかわいい!」と盛り上がりましたが、やっぱり史丸くんのかわいさに「わーーー!」となってしまいましたよね。この素朴なルックスでああいう乱れ方をするのかよ……と体の一部が盛り上がったところで、そのギャップを狙ったデザインと教えていただいて。
ああ、にしても俺の好みはばんじゃくさんの漫画によってちょっとずつ変化をもたらされている気が……。

こちらはイラストではありませんが、とても熱量の高いエッセイを蜜丸さんが書いて下さったので。この内容について何かを言おうとすると明瞭な自己言及になってしまうので具体的には触れませんが、ハッとさせられるところが多くありました。
今回、リリースした二作が相似構造である、鏡映的である……とそういったご指摘を多くいただいたのですが、僕としてはまったく自覚がなくて。ああ、言われてみればそうだなあ……ぐらいの薄ぼんやりした感じで書いていたりするので余計にお恥ずかしい!無自覚ってやばいけど面白いですねえ……。

ともあれ、「おかえりなさい」のひとことが最高に嬉しかったです!
お互い、無理のない範囲で頑張りましょうー!

こちらのツイートもイラストではないのですが、わざわざ手作りでの文庫化をしてくださっていて「うわあ、何コレ!!」と泣きそうになってしまったのでご紹介を。僕は電子書籍でのリリースをしてますし、購入する際にも9割方は電子書籍を選びますが、「これは紙で欲しい」という本はどうしてもあって、やっぱり紙の本への愛着は絶対に拭えないんですよね。これは音楽に関しても似たところがあって……とついつい脱線しそうになりますが、「一手間かけて紙化していただけるなんて幸せ過ぎる……!」という気持ちでした。しかも両A面仕様なんて凝っていて……。

僕はいつもhawkさんのツイートを楽しませていただいていて、(多方面の)作品を個人の嗜好のもとに楽しみつつ、独自の批評眼から語るそのスタンスが好きなのですが(ものの見方・着眼点が面白いし、そこから想像を広げてゆく様子も楽しいのです)、「信頼に値する目を持った人」という認識でいるが故に、いざ自作を読んでいただく立場に回るとかなーり緊張します(本当に緊張します!)。はー、twitterって不思議。でも楽しい……。


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ということで、以上、久々のイラストご紹介エントリでした。久々だったし嬉しかったしちょっとテンションがおかしい気もしますがご容赦ください!
繰り返しになりますが、本当にありがとうございました!
今後もマイペースにガンバルトー!

『Dear, Summer Friend』『フィッシュ・イン・ザ・シー』に登場する楽曲たち

こんにちは!
先日リリースしました二作品ですが、すぐに色んな方が反応をくださって涙がちょちょっております。ものすごくビクビクしながら出したというか「自分の文章=ダメなもの」みたいな感覚がずーっと拭えずにいたので、「あ、まだ読んでいただけるんや」「好きだと言ってくださる方がいるんや……」という感じで気力が蘇ってきたように感じますし、不思議なもので、完全にダメだと思っていた過去作も「あれ、コレ別に悪くないんじゃ……?」と思えるようになってきたり、心の在り方ひとつで見えるものってこんなに変わるんかー!とエヴァンゲリオンの最終回みたいな感慨を得ております。読んでくださったみなさん、本当にありがとうございました!
と、いうことで本日は例によって『Dear, Summer Friend』『フィッシュ・イン・ザ・シー』に登場する音楽の紹介をするエントリをお届けしたいと思いますー。

 

★Dear, Summer Friend

Dear, Summer Friend

Dear, Summer Friend

 

現在Spotifyにて、永吉くんが好きな楽曲たちを "eikichi_suekichi" という名前で公開しております。作中に登場する洋楽曲はこちらでだいたい網羅していますし(故に憲伸の好きな曲もちょっとだけ混じってますが基本は永吉です)、単純に晴れた日のドライブなんかにも合うと思いますのでぜひぜひ。「お前、歌詞の意味わかってるんちゃうん!」的なやつから「あ、全然わかってないな……」的なものまで揃っております。

上のプレイリストがあれば紹介なんて要らねーじゃん!な感じもあるのですが、以下にYouTube動画も貼ってゆきますね。一部動画が見つからない曲もあったので、あるものだけ……。


永吉くんがマック・デマルコ大好きボーイなのは単に作者がドッパまっているからなのですが、「デマルコちゃん好きな男子高校生!」をイメージしていたら永吉のキャラクター像が固まってきた、という側面もあったりします。"My Old Man" は作中でもちょっとした意味(?)を持ちますが、そんなことよりこのライブ動画死ぬほどかわいくないですか!? ちなみに、永吉くんが着ているレタスのテーシャツはコレ↓です。イラスト(嬉しい!!!!!!!!!)もいただいたのでまた改めてご紹介をしなければ……!

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憲伸がどん引きするやつです。僕は若かりし日のパーティーで、自己紹介タイムの際にこの曲を「これが俺です!」などと言いながらかけたことがあります(過剰)。今も変わらないんですが、俺は十代の頃からそういう奴でした。しかしこの曲調にこの歌詞、マジで奇跡だと思うんすよ……。


オリジナル版は見つからなかったので、「あ、あの曲ね」とわかっていただければという意味でどなたかのカバーを。これ、野外パーティーでは毎回かけてました。俺のキャラクターはどういうわけかみんな『魔女の宅急便』が好きですが、今回は最低の使い方をしました!まじで怒られそう。


この曲もいちおう作中で軽めに意味を持たせました(?)。久石譲からビーチボーイズに繋ぐとか、永吉はちょっと頭おかしいですよね。歌詞にはカリフォルニアも登場しています。


運動部員を踊らせるのは僕の性癖なのかもしれませんが、できるだけダサいゲイ・ポップがいいなあと考えていたところこの曲が浮かびました。「え、何でそこ選んだ?」的な。しかしハカの要素を取り入れたゲイっぽい振り付けってどんな感じですかねー。とりあえず永吉はセンターでノリノリだったはずですが!


永吉の部屋で流れていた1曲です。『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』のサントラを聴きながらダラダラしてるDKどもって最高だなーと。永吉はたぶんスターロードの物真似をしつつ踊ってたんだと思います。そうであって欲しいです。


憲伸のプレイリストより。作中で流れてたのは "carnival mix" の方なんですけど、オリジナルの方しか見つからなかった……!「魔法をかけたよ / さっききみに」なんてそんな都合のいい話があるかよって話なんですが、俺の小説だとあるんですよね。必ずと言っていいほどあります。ない方が不自然。


同じく憲伸のプレイリストより。「僕らが生まれる前に流行ったとても古い曲」と書いたとき、「ウッ」となりました。90年代感がすごいし気恥ずかしいですけどいい曲ですよねー。彼女たちはラーズの"There She Goes"もカバーしてます。


ビーチのラジオで流れている曲。単純に「めっちゃ流れてそう!」てことで選びました。個人的にはデビュー直後の作品群が結構好きだったりします。

YouTubeにはなかったんですけど、作品のタイトルにもなっているのでSpotifyから引っ張りました。僕は初めてコレを聴いたときにもうタイトルでやられちゃってサビで更にやられちゃって……。"サマーヌード" はのちに山Pがアレなカバーをしましたが、こっちはアイドルネッサンスがやってましたね。


"フレンド繋がり" で登場する曲です。たぶん憲伸もちょっと頭おかしいんですよね(いい意味で)。


憲伸と永吉が共通して好きなアレックスくん。なお、憲伸も永吉ももともと音楽好きという設定ですが、おそらくは秀杜くんの助言のおかげで楽しい音楽ライフを送れている感じなのだと思います。秀杜くんの従兄弟(『晴れでも雨でも』に登場します)は映画オタですが、秀杜くんは音楽オタ寄りです。僕はアレックスくんの十代のファンたちの盛り上がりを眺めるのが好き、という歪んだファンです。


ティファニーで朝食を』の劇中でオードリー・ヘプバーンが歌っているあまりにも有名な曲、をキッド・コアラがいわゆる「二枚使い」で幻想的なムードに仕立てたものです。作中ではあまりにもしれっと流されてますけど、"We're after that same rainbow's end" ってアレだなー、"My Huckleberry friend" て表現はすごくいいなー、憲伸ってアホだなー、などと色々思ったり。もちろんこの"Huckleberry"っていうのはトム・ソーヤーに対するハックルベリー・フィンです。


Spotifyか何かで適当に選んだ【Fireworks】というプレイリストに入っていた一曲。僕はこのアルバムが大好きでライブも何回か行きました。いつだったか登戸の川縁でBBQ中のニーチャンらがこの曲を流して踊ってるのを見て「おめーらさいこうだな」と思ったのを覚えてます。真っ昼間だったけど……。


ケイティ・ペリーといえば僕は俄然 "Teenage Dream" が好きなんですが、ドリームワークスの『マダガスカル3』の劇中で使われてる感じがもう最高of最高という感じだったので、それ以降これもかなり熱いです。ともあれ単純に花火やってるときにコレが流れてたら楽しそうですよね。

 

★フィッシュ・イン・ザ・シー

フィッシュ・イン・ザ・シー

フィッシュ・イン・ザ・シー

 

そして『フィッシュ・イン・ザ・シー』のプレイリストもいちおう作ってみました。こちらについては音楽はさほど重要でない作品なのでサラーッといきますが、

①【ビッグフィッシュ】のBGM ② イギリスのラッパーのヒット曲 ③ ビヨンセを聴かない史丸くんが聴くソランジュ ④マコトくんのDJ ⑤【ビッグフィッシュ】のBGM2 ⑥⑦⑧ お散歩中のアレ⑨ 鯨井の部屋のレコード

と並べてます。カジノ・バーサス・ジャパンが出てくる小説ってたぶん世界に数本しかないと思うんですけど(いや、わかんないけど)"Aquarium" が好きなので出しました。曲名は作中で出してないのばっかりですが、こんなイメージでしたーということで。BoCは別の曲が良かったんですが、Spotifyにはなかった……。

以下、2曲だけコメントを。

GREAT3って少年時代には「演奏はかっこいいけど気持ち悪いなー」て感じの存在だったんですが、この何年かで良さがめっちゃわかるようになりました。このアルバムもこのアルバムも最高じゃないか……!と。歌詞がいいんですよ。でもたぶん、それはせいぜい20代前半〜半ばぐらいで知ってなきゃいけない感覚だったんだろなーと思います。20代前半の人には是非『Richmondo High』〜『ROMANCE』のあたりを聴いてみて欲しいです。


作中ではモンクのバージョンを登場させましたが(未発表作『Run,Jump and Throw.』のキャラクターがモンク大好き人間で、その流れで出てきちゃった感じなのです)、もともとはちゃんと歌詞があります。"youth will pass away" から "as life goes on without me" へ続くパートは鯨井的には色々と思うところがあったんじゃないでしょうか(他人事)!

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ということで、そんな感じでございました。
小説単体でも楽しめるかと思うのですが、興味のある方はぜひぜひ併せてどうぞ!
次回は、頂戴したイラスト(ありがとうございます!)をご紹介するエントリ(ヤッター!)を立てたいなーと思っております。

それでは!!